- なんとなく落ち着かない部屋…高い家具じゃなくても空間は変えられる
- 部屋づくりの第一歩は「足すこと」ではなく「引くこと」から
- 余白があると、暮らしに呼吸ができる
- 無印・ニトリ・IKEAを使う前に知っておきたい「家具の選び方」
- 無印良品|「何にでも合う」ではなく「暮らしに馴染む」収納
- ニトリ|家族でも使いやすい“暮らし目線の家具”がそろう場所
- IKEA|“遊び心と自由さ”が暮らしを少し楽しくする
- 部屋が整って見える“色と素材”の選び方
- お金をかけずに部屋の雰囲気を変える方法|“買う”よりも“使いかたを変える”
- 照明を変えれば、暮らしのリズムと気分まで変わる
- 高くても買わない方がよかったもの|失敗例から学んだこと
- シンプルに整った部屋は、時間の使い方と家族の会話も変えていく
- 無印・ニトリ・IKEAのアイテムを“買って終わりにしない”活かし方
- 実際にあった模様替えの体験談|“家具を捨てずに部屋が変わった日”
- 家族が片付けてくれない問題|解決のヒントは“収納の場所ではなく高さ”
- それでも散らかる日はある|完璧を求めない暮らしの視点
- お金をかけず心地よい暮らしをつくるために、大切だと思ったこと
なんとなく落ち着かない部屋…高い家具じゃなくても空間は変えられる
毎日過ごしているはずの家なのに、落ち着かない。片付けてもすぐに散らかる。SNSや雑誌で見るようなセンスのいい部屋に憧れるけれど、全部を買い替えるお金も時間もない。そんなふうに感じたことはありませんか?
部屋づくりというと、大きな家具をそろえたり、統一感のあるインテリア雑貨を買い足したりするイメージがあります。でも、実は心地よい空間に必要なのは「高価な家具」ではありません。むしろ、ものの量を整え、家族が使いやすい配置にし、少しだけ好きなものを取り入れることのほうが、居心地の良さにつながります。
無印良品、ニトリ、IKEAなど、手が届きやすいお店でも十分。大切なのは、買う前に「何のために置くのか」「暮らしの邪魔をしないか」を考えることです。ここでは、お金をかけずに空間を整えるための考え方と、実際のアイテム選び、配置の工夫を、暮らしの目線でまとめていきます。
部屋づくりの第一歩は「足すこと」ではなく「引くこと」から
理想の部屋を作ろうとすると、まず雑貨や収納用品を買いに行きたくなります。けれど、部屋づくりのスタートはそこではありません。最初にやるべきことは、“何を置かないか決めること”です。
床にものがなく、視界に余白があるだけで、部屋は驚くほど広く、整って見えます。逆に、どんなにおしゃれな家具や雑貨を置いても、物が多ければ落ち着かない空間になってしまいます。
● 引き算インテリアのコツ
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収納用品を買う前に、ものの量を見直す
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「使っていない」「飾っているだけ」「いつか使うかも」は一度よける
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家の中でよく過ごす場所(リビング・ダイニング)から始める
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迷うものは“保留ボックス”に入れて数週間様子を見る
いきなり全部は難しいので、「棚一段だけ」「引き出し一つだけ」など、小さな単位で始めると気持ちが楽になります。
余白があると、暮らしに呼吸ができる
部屋を整えて気づいたのは、家具や収納を増やすよりも、“空白のスペース”があるほうが心地よく感じられるということです。
机の上に何も置かない夜。リビングの床に物が置かれていない休日の朝。目に入る風景に余白があると、それだけで気持ちがふっと軽くなります。
● 余白を作ると起こる変化
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出しっぱなしが減り、掃除機がすぐかけられるようになる
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テーブルの上で子どもが宿題をしたり、お茶を飲んだりしやすくなる
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心の余裕が生まれて、好きなものに気持ちを向けられる
“たくさん置かないと寂しい”から、“何もないほうが落ち着く”へ。そう感じられたとき、インテリアが暮らしに寄り添い始めます。
無印・ニトリ・IKEAを使う前に知っておきたい「家具の選び方」
家具を買う前に大切なのは、価格でもデザインでもなく、「動線」と「役割」です。どんなに見た目が好きでも、日常の使い方に合っていなければ、すぐに物置になってしまったり、家族が使いづらく感じたりします。
● 家具選びのポイント
| 視点 | 考えること |
|---|---|
| 動線 | そこを通るときにつまずかないか、引き出しは開けやすいか |
| 役割 | 何をしまうか?誰が使うか?目線の高さは合っているか |
| サイズ | 部屋の広さに対して大きすぎないか(特に奥行・高さ) |
| 続けられるか | 片付けやすさ・掃除しやすさ・家族が元に戻せるか |
無印・ニトリ・IKEAは、それぞれ特徴があります。選ぶ基準を知っていると、買い物で迷わなくなります。
無印良品|「何にでも合う」ではなく「暮らしに馴染む」収納
無印の家具や収納用品が支持される理由は、シンプルな見た目よりも“暮らしやすさを邪魔しない”ことにあります。
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素材や色味が主張しすぎず、他の家具と合わせやすい
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同じサイズで組み合わせ可能なシリーズが多く、模様替えもしやすい
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書類トレー、ポリプロピレン収納、ラタンバスケットなど、種類が豊富
● こんな暮らしに向いている
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生活感を消しすぎず、静かな統一感を出したい
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棚の中を「同じサイズのケース」で整えたい
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見せる収納より“見せない収納+すっきり”を目指したい
我が家では、無印の引き出し式ケースに子どものプリント、家計書類、保証書などを収納しています。ラベルを貼らなくても中がうっすら見えるので迷わず片付けられ、背伸びしない“整い感”が保てています。
ニトリ|家族でも使いやすい“暮らし目線の家具”がそろう場所
ニトリは「お値段以上」という言葉の通り、価格と機能のバランスが良く、家族の暮らしに寄り添ったアイテムが多いのが魅力です。特に子育て世帯や初めて一人暮らしをする人にとって、背伸びしすぎない家具選びができる場所です。
● ニトリの家具が暮らしに取り入れやすい理由
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傷や汚れに強い素材が多い
小さな子どもがいる家庭でも気にせず使えるよう、PVC素材やメラミン樹脂板など、汚れても拭きやすい家具が多く販売されています。 -
サイズ展開が豊富で、日本の住宅に合う
海外ブランドと違い、日本の住宅事情に合わせた奥行き・高さの収納が多い。クローゼットや押し入れにぴったり収まるケースも選びやすいです。 -
「見せる収納」「隠す収納」の両方がそろう
ワイヤーバスケットや木製シェルフなど、見せても絵になるアイテムと、布タイプのボックスや引き出し式収納など、隠して整えるアイテムの両方が選べます。
● 実際に使って良かったアイテム例
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カラーボックス+インボックス
棚に合わせてボックスを組み合わせられ、子どものおもちゃ収納やランドセル置き場にも使いやすい。 -
伸縮するテレビボード
部屋の横幅に合わせて長さを調整できるタイプは、模様替えや引越しにも対応できる柔軟さが魅力。 -
省スペースの折りたたみテーブル
必要なときだけ広げて使えるため、ダイニングを置く余裕がない小さな部屋やワンルームにも重宝する。
IKEA|“遊び心と自由さ”が暮らしを少し楽しくする
IKEAの家具や収納は、完成品として使うというより、“組み合わせて作ることも楽しむ”というスタンスに近いです。北欧らしい色づかいや、余白のあるデザインが特徴で、暮らしの中にちょっとした楽しさや個性を加えてくれます。
● IKEAならではの魅力
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DIY感覚でカスタムできる家具が多い
引き出しや天板、脚のパーツを選んで作る机や、棚板を自由に追加できるシェルフなど、自分の空間に合わせて変えられます。 -
収納の“魅せ方”が上手くなる
ワイヤーバスケット、木製トレイ、植物を置く小さな台など、生活感のあるものを「飾るように置く」工夫が学べます。 -
子ども部屋・ワークスペースなど“ゾーンづくり”が得意
家具1つで部屋の区切りを作るような発想が豊富。リビングの一角をワークスペースにしたいときなど役立ちます。
部屋が整って見える“色と素材”の選び方
高い家具でなくても、色や素材の統一感があるだけで、空間全体の印象が大きく変わります。迷ったときは、「3色以内」+「自然素材を少し加える」というルールを意識すると、失敗しにくくなります。
● 色の組み合わせは「ベース・サブ・アクセント」で考える
| 色の役割 | 例(リビングの場合) |
|---|---|
| ベースカラー | 壁・床・大型家具(白、ベージュ、ライトグレー) |
| サブカラー | ソファ・カーテン・ラグ(グレー、ブラウンなど) |
| アクセント | クッション・小物・植物(深緑、ネイビー、木目、黒など) |
色の数が増えると統一感がぼやけるので、3色以内に収めると静かで落ち着いた空間になります。
● 温かみを出したいなら、天然素材や布を加える
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木製の家具、木目調の天板
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リネンやコットンのクッション・カーテン
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観葉植物・ドライフラワー・ラタン素材のカゴ
自然素材が少し入るだけで、部屋に温度と呼吸が生まれます。
お金をかけずに部屋の雰囲気を変える方法|“買う”よりも“使いかたを変える”
大きな家具を買わなくても、部屋の印象は変えられます。むしろ、ものを増やすのではなく、「配置・布・照明」の使い方を少し変えるだけで、新しい空気が流れ始めます。
● 1. 家具の配置を変えるだけで空気が変わる
家具の位置を変えるのは意外と効果的です。とくに次のような動かし方は、模様替えの中でもコストゼロでできる大きな変化になります。
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ソファを壁付けから“部屋の中央寄せ”に動かす → リビングとダイニングの区切りができる
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テーブルを窓の近くに移動する → 朝の光が入り、食事や作業が明るく感じる
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テレビを真正面ではなく、壁の角に置く → 部屋の奥行きが広く見える
引っ越しをしたわけでも家具を買い足したわけでもないのに、不思議と気持ちが新しくなる瞬間があります。
● 2. 布の力は大きい|カーテン・ラグ・クッションで季節感を出す
家具は頻繁に変えられなくても、布もの(ファブリック)は気軽に入れ替えられる“模様替えの主役”です。
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カーテン:白・生成りなら明るくて柔らかく、グレーなら落ち着いた印象に
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ラグ:冬は厚手・ベージュ、夏は薄手・リネンやコットン素材にするだけで季節の切り替えができる
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クッションカバー:無印・IKEA・H&M HOMEなどで低価格でも雰囲気のある素材が見つかります
大きな家具を買わなくても、布の色と素材だけで十分“素敵な部屋”は作れます。
照明を変えれば、暮らしのリズムと気分まで変わる
部屋の心地よさは、「光」で決まると言ってもいいくらいです。
特別おしゃれな照明がなくても、光の色・高さ・量を調整するだけで、夜の部屋がほっとする空間に変わります。
● 間接照明のすすめ
天井の照明だけを使うと、部屋全体が明るくなり、夜でも気持ちが休まりにくくなります。そこで、
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フロアライトやテーブルランプを、壁や観葉植物に向けて置く
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ベッド横やソファ横に置かれた小さな灯りだけで過ごしてみる
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電球の色は「昼白色」ではなく「電球色」を選ぶ
1000円〜3000円台で買えるIKEA・ニトリのライトでも十分効果があります。夜の部屋に影ができることで、空間に奥行きと静けさが生まれます。
高くても買わない方がよかったもの|失敗例から学んだこと
家具や収納用品は、値段が高いからといって使いやすいとは限りません。むしろ、「生活スタイルに合わないおしゃれ家具」が一番後悔しやすいと感じます。
● 実際に失敗したもの(例)
| 失敗アイテム | なぜ使わなくなったか |
|---|---|
| ガラス天板のローテーブル | 子どもが指紋をつけるたび拭くのがストレス。冷たく見えて落ち着かない。 |
| 大きすぎるテレビボード | 圧迫感があり、掃除機が奥まで入らない。引っ越し時も運ぶのが大変だった。 |
| おしゃれなバスケット収納 | 見た目は良いのに、奥のものが取り出しづらく、結局また散らかった。 |
● わかったこと
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“デザインが好き”だけではなく、掃除・片付けがしやすいかで選ぶこと
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使う人(特に子ども・夫)が戻しやすいかどうかが続けられる鍵
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ものを増やしたいから買うのではなく、「片付けやすくなるから」という理由で買うべき
シンプルに整った部屋は、時間の使い方と家族の会話も変えていく
家具や収納を整えることは、ただ家をきれいにする作業ではありません。すっきりした部屋には、次のような変化が少しずつ訪れます。
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朝の探し物が減って、外出前にイライラしなくなる
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子どもが自分の荷物を片付けられるようになる
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夫婦の会話が「片付けてよ」から、「あれ良かったね」に少しずつ変わる
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「お茶でも淹れようかな」「本を読もうかな」と思える余裕が生まれる
部屋づくりは、誰かに見せるためではなく、家族が安心して帰ってこられる場所をつくるためのもの。高い家具も、完璧なインテリアもいりません。無理をせず、自分と暮らしに合った心地よさを少しずつ重ねていくことが、いちばん長く続く方法です。
無印・ニトリ・IKEAのアイテムを“買って終わりにしない”活かし方
家具や収納用品は、買った瞬間がゴールではなく、「暮らしの中にどう馴染ませるか」が本当のスタートです。
同じ商品でも置く場所・使い方次第で、便利にも邪魔にもなります。
● 無印良品|生かすポイントは「重ねすぎない」「入れすぎない」
無印の収納用品はスタッキングできるものが多く、どうしても“縦に積んで”使いたくなります。でも、積みすぎると下の段を開けるのが面倒になり、使わなくなることも。
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書類ケースは3段までに留める
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引き出しの中には7割収納(詰め込まない)
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ラベルを貼らなくてもわかるよう、中身がうっすら見える収納を選ぶ
● ニトリ|“暮らしの雑さ”も受け止めてくれる使い方
ニトリの魅力は、きれいに使おうと気負わなくても生活に馴染んでくれるところです。
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おもちゃ収納にはボックス+キャスター付きワゴンで「片付けやすさ」を重視
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棚の上を飾りたくなるが、あえて上は空けておき、掃除やすさを優先
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家族が出し入れする場所こそ、扉付き収納より“オープン収納”が使いやすい
● IKEA|使いこなすには“遊び心より、暮らしに合わせたアレンジ”
IKEAの家具は、アレンジ前提で作られているものも多く、組み合わせる楽しさがあります。ただし、組み立てが大変なことも…。
使い始める前に、「何をどこに置くか」「誰が使うか」を決めてから組み立てたほうが、後で無駄になりません。
実際にあった模様替えの体験談|“家具を捨てずに部屋が変わった日”
ある週末、家族でリビングの模様替えをしました。買ったものは滑り止め付きのフェルトシート(300円)と観葉植物1つだけ。家具は今あるものを使い、配置だけを変えてみました。
Before
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ソファを壁につけ、テレビと向かい合う形に
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ダイニングとリビングの境目が曖昧で、通路が狭い
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子どものランドセル・おもちゃが広がりがち
After
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ソファを部屋の中央寄せにして“壁から離す”
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ソファの後ろに細い棚を置き、ランドセル・絵本の定位置に
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テレビを少し角度をつけ、部屋の奥行きを出す
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余った壁際に観葉植物(IKEAのフェイクグリーンでも可)
不思議なことに、それだけで床に物が置かれなくなり、掃除機をかける回数も増えました。
家具の数は同じなのに、通る場所と片付ける場所が決まるだけで、暮らしが整って見えた瞬間でした。
家族が片付けてくれない問題|解決のヒントは“収納の場所ではなく高さ”
どれだけ収納を見直しても、家族が元に戻してくれなければまた散らかる。そのたびにイライラしてしまうこともありますよね。
片付けてもらうコツは、収納のセンスではなく“手の届く位置と動線”です。
● 子どもが片付けやすい家の工夫
| 工夫 | どう変わったか |
|---|---|
| ランドセル置き場を棚の上→床置きのボックスへ | 「高くて届かない」から「帰ってすぐ置ける」に変わった |
| おもちゃ収納をふた付きから“ふたなしカゴ”へ | 片付けるハードルが下がり、自分から戻せるようになった |
| ハンガー掛けを大人用の高さ→低めのポールへ | 朝の着替えを自分で選べるようになり、時間短縮 |
「片付ける力をつける」というより、“戻す場所がすぐそこにある”ことのほうが、ずっと大事だと感じます。
それでも散らかる日はある|完璧を求めない暮らしの視点
どれだけ整えても、仕事が忙しい日や子育てで余裕がない日は、家の中は散らかります。でも、それでいいと思います。
大切なのは、「またすぐ元に戻せる仕組み」にしておくこと。
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床に置かれたものを「とりあえずカゴ」に入れておける場所がある
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洗濯物をたたむのが面倒なとき用に、「仮置きボックス」がある
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帰宅して疲れている日でも、ソファに座ってホッとできる余白がある
散らからない家ではなく、散らかっても戻せる家を意識すると、暮らしのストレスがぐっと少なくなります。
お金をかけず心地よい暮らしをつくるために、大切だと思ったこと
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空間は“足す”より“引く”ことから整い始める
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家具の値段より、「片付け・掃除のしやすさ」「動線への馴染みやすさ」
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無印・ニトリ・IKEAは、役割を決めて選ぶと失敗しにくい
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色は3色以内・素材は自然なものを少し足すだけで心地よさが増す
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部屋を整えることは、家族との時間・自分の心の余白を増やすことにつながる


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